日本では抗菌製品が良く売れているらしい!特に2020年以降には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に猛威を振るう中、感染予防のためにマスクをはじめとしてアルコール消毒などが徹底されました。
今でも戸外でのマスクや過剰なアルコール消毒に固執している人が多い事に危惧してしまいます。
昭和40年代までは、子供の外遊びと言えば公園の砂場や泥遊びが盛んでしたが昨今では衛生管理の問題もあり、そんな光景も目にしなくなった気がします!もっとも消毒剤が混入された砂場や農薬が流入した畑の泥で遊ぶことは避けなければなりません。
しかし、自然環境の中で非病原性細菌に晒される環境にあると免疫システムが活性化されると言う「衛生仮説」が1989年に提唱(ロンドン大学セントジョージ医学校教授:デイヴィッド ストラカン)されて、「幼少期に非衛生的な環境下で育つとアレルギー疾患が減る」されていました。
現在から考察した場合には非衛生的と言うよりも薬品や汚染物の混入は危険なので私の見解としては否定されるべきだと考えますが、2019年6月にアメリカコロラド州ボルダー校の研究によって、土壌に生息する細菌が人の体に対して、アレルギー・炎症・メンタルヘルス障害を抑制する働きがあることが発見されています。
この研究では、土壌に生息する腐生性細菌:マイコバクテリウム ヴァッカエ/Mycobacterium vaccaeに、抗炎症効果や免疫システム・ストレス耐性の活性化などの作用があることに着目されています。
この細菌が免疫細胞に取り込まれると、受容体と結合して、種々の関連する炎症反応を遮断する脂質を放出します、実験マウスにこの細菌を注入すると抗うつ剤を投与されたように行動変化し脳内では抗炎症作用が認められました。
また、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などのストレス関連が予防・改善されることが報告されています。
山林の土や泥及び農薬を使わない家庭菜園の土に触れる機会を増やす事でストレス・精神状態の安定、認知症の予防にもなります。