サルコペニア肥満

サルコペニア肥満=筋肉減弱肥満(Sarcopenic Obesityとは、

「サルコペニア」とは、ラテン語でサルコ(sarco)は筋肉、ペニア(penia)は減少を意味することからつくられた言葉で、加齢に伴う筋肉量の減少によって身体機能が極端に衰えた状態を言い、進行すると「加齢性筋肉減弱症」と言う病名が付きます。

また「肥満」とは体重の割には筋肉量が少なく、体脂肪量が多い状態で体脂肪率は高く、糖尿病をはじめとした生活習慣病へのリスクが高くなります。

この二つの状態が重なり合って「サルコペニア肥満」となり、日常的な動作制限や代謝の低下によって自律神経の働きも衰えて内臓機能までも衰えてしまいます。

そうなると血流も悪化して老化が早くなってしまいます。

サルコペニア肥満では、筋肉量が少なくなって骨量も低下しているので、体重は標準的で見かけは太って見えないことも多い「隠れ肥満」状態です、そのため知らず知らずに症状が進行して骨粗鬆症を併発して更に動きも制限されてしまうことが多いのです。

サルコペニア肥満は比較的高齢者に多いのですが、40代以降には4人に1人がなり得ると言われていて決して他人事ではありません。

身体は重力に逆らって姿勢を保っていますが、立位で主に使われている筋肉は抗重力筋と呼ばれる背筋・腹筋・大腿筋などです、サルコペニアではこれらの筋肉も衰えてしまうので当然ながら姿勢の保持ができなくなって不活動へと導かれ、ますます筋肉は衰えて同時に骨量の低下も進行して歩行困難となる「ロコモティブシンドローム」に至る可能性があります。